えのさんの琉歌ものがたり

「琉歌」って知っていますか?知っているけど、今はそんなになじみがないと思っていませんか? 知らなきゃもったいない、意外と面白い琉歌のことをわかりやすく解説します。

小話

言葉よ、花であれ。

お久しぶりです。
えのです。
子育てなどで忙しく、なかなか投稿できずにおりました。
すみません。

さて、今回は最近の沖縄に関してのことで、どうしても少し話をしてみたいと思い、このテーマにしました。
まあ、ひとりの沖縄のおばちゃんの戯言です。
それで良ければ聞いてください。

まずは少し沖縄の言葉と芸能についてお話します。
沖縄の言葉、つまり琉球方言は一説によると、日本語の古い言葉だと言われています。
例えば、美しいを意味する「ちゅら」は、古い日本語の「清ら」からきていたり、トンボを意味する「あーけーじゅー」は「あきづ」からきていると言われています。
日本の昔の都(奈良や京都)から沖縄にたどり着いた言葉は沖縄風に変化して、今のような琉球方言になったのです。

そして、沖縄の先人たちはその言葉を使ってウタを作りました。
内容は多岐にわたり、喜怒哀楽、祈り、政治、宗教観、教訓、スキャンダルなどのたくさんのことがらがあります。
身分や男女関係無くたくさんの人たちがウタを作りました。
さらに、そのウタに曲をつけて歌い、振り付けをつけて踊り、芸能が生まれました。

資源も乏しく、小さい国である琉球は外交の手段として芸能を保護し、発展させていきました。
つまり、芸能は琉球王国を支え、国を守ることになりました。

そして、今でもこの島ではたくさんのウタが歌い継がれ、新しい歌も生まれて、人々の心を動かしています。
そのウタたちは強くて優しくて美しくて、まさに「言葉の花」です。
このように、沖縄の人々は言葉を様々な事柄を彩る「花」として使い、その言葉にはやさしく微笑む力があります。

さて、最近、巷では言葉で相手を「論破」するということが流行りのようで、様々なメディアで「論破」する場面が見られます。
たしかに言葉は戦うための「剣」であり、守るための根拠「盾」でもあります。
それも言葉の正しい使い方です。
しかし、それはあくまで使い方のひとつに過ぎません。

言葉を花とする心。
それはあるがままを受け入れ、昇華させ、おおらかに微笑むこと。
遊び心を忘れないこと。
力は弱いかもしれないけれど、誰かの心をそっと動かすことができるものです。
それが沖縄の人々の強さと優しさです。
私はそれを誇りに思っています。

私は偉い先生でもないただの主婦なので、難しいことは言えないし、沖縄について全て分かっているわけでもありません。

ただ、私はひとりのうちなーちゅとして、先人たちが残した花を伝えていきたいと思います。
そして、その花を私のこどもにも伝えていきたいと思っています。

言葉よ、花であれ。
言葉よ、花であれ。


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琉歌とカメと家族をこよなく愛するアラフォー女子(*´∀`)
今日もバタバタと東奔西走(^-^)v

沖縄の素晴らしい琉歌を、分かりやすく楽しく伝えられたらいいなぁと思っています(^-^)