人物伝
名護親方と蔡温
お久しぶりです。
娘が生まれて3ヶ月。やっと少し子育てに慣れてきました。
そこで、「えのさんの琉歌ものがたり」を再開いたします。
今回は名護親方と蔡温の琉歌を紹介します。
この2人は17世紀から18世紀にかけての沖縄を代表する偉人です。
実は私の娘はこの2人にちなんで、名前をつけています。
娘の名前はここでは申し上げられませんが、復活第1号は絶対にこの2人の琉歌を紹介しようと思っていたんです!
まずは簡単に2人について説明します。
名護親方は 第ニ尚氏の士族で、程 順則(ていじゅんそく)という名でも知られています。
主な功績は、清から「六諭衍義(りくゆえんぎ。簡単に言うと、6つの道徳的な教えを解説したもの)」を持ち帰って、広めたことです。
これは日本にわたり、寺子屋で教科書としても使われました。
また、琉球最初の正式な教育機関「明倫堂」を設立し、琉球の教育に貢献しました。
そして、蔡温も第ニ尚氏の士族です。
彼は有能な政治家で、三司官の1人として自ら行動し、農業や林業、商業の政策などを行い、後の琉球王国の方向性を定めました。
また、風水を活用したまちづくりをしていて、名護のヒンプンガジュマルに、蔡温が建てた石碑にそのことがわかる文言があります。
さて、この2人はそれぞれ自分の人生観を詠んだ歌を残しています。
それぞれ見てみましょう。
まずは名護親方です。
ふみらりん すぃかん(褒められるのも 好かん)
すしらりん すぃかん(そしられるのも好かない)
うちゆ なだやすぃく(浮世を何事もなく)
わたい ぶしゃぬ(渡っていきたいものだ)
彼は控えめな性格のようです。
目立たず穏やかに生きていきたいという思いが見えます。
そして、次は蔡温の歌です。
ふまり すしらりや(褒められるのも そしられるのも)
ゆぬなかぬ ならい(世の中の常だ)
さたぬねん むぬぬ(何の評判もない者が)
ぬやく たちゅが(何の役にたつのか)
かなり挑戦的ですね。
穏やかな性格で道徳を説いた名護親方に、賞賛や批判を物ともせずに政策を進める蔡温。
ほぼ同時代に活躍した2人ですが、性格は正反対だったんですね。
さて、今回のものがたりはこれでおわり。
これからも、琉歌にまつわるものがたりを語っていきたいと思います。よろしくお願いします。
娘が生まれて3ヶ月。やっと少し子育てに慣れてきました。
そこで、「えのさんの琉歌ものがたり」を再開いたします。
今回は名護親方と蔡温の琉歌を紹介します。
この2人は17世紀から18世紀にかけての沖縄を代表する偉人です。
実は私の娘はこの2人にちなんで、名前をつけています。
娘の名前はここでは申し上げられませんが、復活第1号は絶対にこの2人の琉歌を紹介しようと思っていたんです!
まずは簡単に2人について説明します。
名護親方は 第ニ尚氏の士族で、程 順則(ていじゅんそく)という名でも知られています。
主な功績は、清から「六諭衍義(りくゆえんぎ。簡単に言うと、6つの道徳的な教えを解説したもの)」を持ち帰って、広めたことです。
これは日本にわたり、寺子屋で教科書としても使われました。
また、琉球最初の正式な教育機関「明倫堂」を設立し、琉球の教育に貢献しました。
そして、蔡温も第ニ尚氏の士族です。
彼は有能な政治家で、三司官の1人として自ら行動し、農業や林業、商業の政策などを行い、後の琉球王国の方向性を定めました。
また、風水を活用したまちづくりをしていて、名護のヒンプンガジュマルに、蔡温が建てた石碑にそのことがわかる文言があります。
さて、この2人はそれぞれ自分の人生観を詠んだ歌を残しています。
それぞれ見てみましょう。
まずは名護親方です。
ふみらりん すぃかん(褒められるのも 好かん)
すしらりん すぃかん(そしられるのも好かない)
うちゆ なだやすぃく(浮世を何事もなく)
わたい ぶしゃぬ(渡っていきたいものだ)
彼は控えめな性格のようです。
目立たず穏やかに生きていきたいという思いが見えます。
そして、次は蔡温の歌です。
ふまり すしらりや(褒められるのも そしられるのも)
ゆぬなかぬ ならい(世の中の常だ)
さたぬねん むぬぬ(何の評判もない者が)
ぬやく たちゅが(何の役にたつのか)
かなり挑戦的ですね。
穏やかな性格で道徳を説いた名護親方に、賞賛や批判を物ともせずに政策を進める蔡温。
ほぼ同時代に活躍した2人ですが、性格は正反対だったんですね。
さて、今回のものがたりはこれでおわり。
これからも、琉歌にまつわるものがたりを語っていきたいと思います。よろしくお願いします。