帯を巻く回数 〜報告も添えて
お久しぶりです。
いろいろあって更新できませんでした。
この「いろいろ」は後で話しますね。
さて、今日のテーマは「帯」です。
帯は着物を着る上で、大切なもので、必ずつけるものです。
今は着物を着る人はなかなかいませんが、昔は着物が普段着なので、帯も身近なものでした。
なので、「帯」に関する琉歌もいくつかあるのです。
その中でも、2つの琉歌を見てみましょう。
まずはこの歌から。
さとぅめ うむゆんでぃ(あなたのことを思うあまり)
がまく やしはてぃてぃ (腰まわりが痩せ果てて)
たまい ある うびぃぬ(2回り巻けた帯が)
みまい なたさ(3回りになってしまった)
歌の中に「さとぅ(里。女性が男性の恋人の呼びかける言葉。)」とあるので、これは女性が詠んだ歌と考えられます。
愛する人を思うあまり、痩せてしまったというのを帯を巻く回数であらわしていますね。
この表現は琉歌特有のものではなく、和歌などでもみられます。
また、美空ひばりの「みだれ髪」という歌の歌詞にも同じような表現があります。
では、先ほどの歌では帯が「2回りが3回り」になりましたが、逆に「3回りから2回り」になった歌があるのです。
これが、次の歌です。
さとぅが しなさきぬ(あなたの情が)
みに しみてぃ さらみ(身にしみたからか)
みまい ある うびぬ(3回りあった帯が)
たまい なたさ(2回りになってしまった)
これも「さとぅ」なので、女性です。
さて、ここで問題です。
この女性はなぜ帯が「3回りから2回り」になったのでしょうか?
ヒントは歌の中にあります。
「さとぅがしなさきぬ みにしみてぃさらみ(あなたの情が 身にしみたから)」つまり、「あなたに愛されたから」ということ。
女性が愛されて、お腹周りが大きくなった・・・つまり、この女性は妊娠したということなのです。
このように、帯を巻く回数でいろいろな状況を詠むことができるのです。
さて、今回この話をしたのは理由があります。
私も現在「3回りから2回り」状態なのです。
今は妊娠5カ月になります。
去年の年末にわかった時には驚きましたが、嬉しかったです。
幸いにも、つわりや大きな体調不良も無かったのですが、仕事も続けながらなので、このブログの更新がなかなかできなかったのです。
4月からは仕事をお休みするので、もう少し更新できると思います。
今後とも「えのさんの琉歌ものがたり」をよろしくお願いします。
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